2012年2月27日月曜日

♫大阪ポルトガル語スピーチコンテストで準優勝「大阪市長賞」を受賞しました!♫


たくさんの仲間が応援してくれたおかげで、
何人もの人達が力を貸してくれたおかげで、
とても嬉しい賞をいただきました。
大阪・サンパウロ姉妹都市協会主催のポルトガル語スピーチコンテストの準優勝
「大阪市長賞」です。
惜しくも1位の商品「日本ブラジル往復航空券」は逃しましたが、
2位の「図書券一万円分」に自分のお金を合わせて、
ポルトガル語の電子辞書を買いました(^^)
これで来年こそはブラジル行きを手に入れたいと思います。

出場資格は「ブラジルでの滞在一年以内でポルトガル語が母語でない人」でした。
ポルトガル語がわかる方には「あれれ」な箇所もあると思いますが、
みなさん、寛大な心でご覧下さい。
下に日本語での原稿を記載します。




Vida de Alegría(喜びある人生)

東京都 大嶋敦志
CRI-チルドレンズ・リソース・インターナショナル

「始めに、僕のポルトガル語は『壊れたポルトガル語』です。
皆さん、寛大な心で聞いて下さい。

2009年の1年間のブラジル滞在が僕の新しい人生の始まりだった。
それまで僕はミュージシャン活動をしていた。
ヒットに恵まれず、
コマーシャル・ミュージックを作りつづけることに疲れ、
くだらないことが理由で事務所を辞めた。

新しい人生を踏み出すために思い切って海外に住んでみることを決めた。
ブラジルのファヴェーラ(スラム)でボランティア活動をすることにした。

素晴らしい国だった。
食べ物が安くておいしくて、人々は温かい。
貧しくても自尊心をもって生きる人々。
そして豊かなカルチャー。 
僕が友達になった世界的な音楽の才能がファヴェーラで学童保育の先生をして、
少ない収入で生き生きと暮らしている。
彼は僕に言った。
「名声よりも喜びのある人生を生きたいんだ。
喜びなしで生きては駄目だ。」
 
僕はいつもブラジルと日本の生活の違いを感じていた。
お金はあっても窮屈に暮らす日本人の生活と、
お金はなくとものびのびと暮らすブラジル人の生活。

帰国して僕は今、ブラジル人教育機関を支援する団体で働いている。
ブラジルに恩返しがしたいと思っている。
この仕事を始めて、今まで知らなかった外国人居住者を取り巻く日本の社会的性質をたくさん知った。
基本的に日本人は海外から来る人に対して友好的だと思う。
でも、日本に住む外国人に対しては少し違う。
非友好的な表情を見せることがある。
この環境の中で、多くの外国にルーツを持つ子どもが
自分のIdentityに自信を持てず、
不安を抱えて暮らしている。

僕がブラジルで見たブラジル人の燦々とした表情と、
日本で見るブラジル人の子どもの表情は違う。
日本人の子よりも礼儀正しい子がたくさんいる。
周囲の視線に対して敏感なのかもしれない。

去年、キャンプやうどんのワークショップを開いて、
彼らと日本人大学生の交流の場を作った。
ブラジル人の子どもに、日本に自分たちの居場所があることを知ってもらうためにだ。

彼らは、自分達と積極的に接しようする日本人と出会う機会があまりなかったのだろう、
恥じらいながらも楽しそうで、
日本人学生のおかしな発音の「ボンジーア」を子どもらしい緩んだ表情で聞いていた。

そして最終日、お別れの時、
その場にいたみんながそこで体験した素晴らしいことに感動して泣いていた。

日本人大学生達にも影響があった。
彼らはブラジル人の「愛に満ちた心」や、
「喜びに満たされた生き方」を感じ取った。

僕は信じている。
もし、この国に住む外国にルーツをもつ人々が
差別や偏見におびえることなく、
自信を持って個性を発揮できる日がくれば、
日本はもっと心の豊かな国になる。

最後に、僕の友達であるブラジル人学校の生徒達に伝えたい。
僕が今日『壊れたポルトガル語』でここに立つのは、
言葉や文化の違いとどう向き合うかを見せたかったからだ。
僕はみんなで日本の未来を築いていきたいと思っている。
ぜひ、恥ずかしがらずに日本語を勉強して、
広く大きな視野で自分の進路を歩んでいって欲しい。

君たちの心は美しい。
ブラジル人の愛に満ちた感性を、
君たちの口から日本の人たちに伝えていって下さい。

ありがとう。」