いつも読んでくれてありがとう。
すでに日本に帰国しましたが、日記は最後まで書くつもりでいます。
長文なのにもかかわらず、毎回30〜50人くらいの人が読んでくれているみたいで本当に嬉しいです。
統計を見ると、海外に暮らす仲間たちも見てくれているようです。
みんな元気にしていますか?
今回はドイツ人女性と訪れたバンコクの夜の町、風俗産業のレポートです。
このテーマ上、セクシャルな表現に気分を害される方もいると思います。
こうした話題で気分を悪くされる方は、今回は読み飛ばして下さい。
よろしくお願いします。
大嶋敦志
ピンポンショーとはステージ上のダンサーが性器を使った一芸を披露するというもの。
あそこからピンポン球が飛び出したり、シャボン玉が飛び出したりする。
と、ドイツ人女性2人が説明してくれた。
Janaはそれに一緒に行こうと言う。
もう一人の彼女はピンポンショーに行った事があって、まあまあ楽しめたとのこと。
俺ももともと、タイのレッドストリート(歓楽街)には社会科見学に行ってみるつもりではいたし、男同士で行くよりも、女の子と行った方が、人に話した時に聞こえが良いかと思い、Janaと出かけることにした。
あんまり変わらないか。
宿に荷物を置きに帰ると、道で日本人のグループに会った。
3人いて1人は女の子だった。
彼らはこれから飯を食いに行くところで、俺たちがピンポンショーに行くというと一緒に行きたいという。
5人で行く事になった。
道でタクシーを捕まえ、無理矢理5人で乗りこみ歓楽街に向かう。
しかしこの日はElection Day、国をあげての休肝日。
到着した歓楽街にネオンは灯っていない。
ところが、タクシーのおっちゃんは裏でやっているところを知っているという。
一人1500円かかるけどどうかと。
5人での話し合いの結果、人生に一度きりの事なので行くことで全員一致。
俺たちを連れて行くとおっちゃんにマージンが入るらしく、交渉の末、900円まで値下げ出来た。
タクシーを降りると辺りは暗い。
光の漏れない分厚い扉の前に男が数人座っている。
中から、欧米人やタイ人がショーを見終わって出てくる。
女性客の姿もちらほら。
分厚い扉を開けると音楽が溢れてきた。
フロントにそれぞれ900円払って中に入る。
中は渋谷のクラブぐらいのスペースで、中央にステージがある。
その周りをパイプイスに座った観客が取り囲む。
一応、非認可の闇ステージではあるけれど、観光客で賑わっていて、セックス産業のドロドロとした雰囲気はない。
ステージではダンサーが股を広げて性器から万国旗を取り出している。
万国旗は5mくらいあってダンサーの腕では足りず、4本あるポールのうち2つを滑車のように使って、先端を引っ張っている。
次々に各国の旗が飛び出してくる。
アメリカ、イタリア、イギリス、バングラディッシュ、中国、オランダ・・・。
全て取り出し終えると、ダンサーは一礼してパンツをはき、誇らしげにステージを降りる。
すぐに別のダンサーがステージに上がる。
直径20cmくらいのガラス容器と空のビールジョッキを持っている。
ガラス容器の中にはローションに浸かったピンポン球が入っている。
ダンサーはステージの端にジョッキを置き、反対の端にガラス容器を置く。
ローションの中からピンポン球を取り出し、しゃがんで股間につめる。
ダンサーが立ち上がって股を開く、ふんっと力むとアソコからピンポン球が飛び出して、数回ステージ上をバウンドしたのち、ビールジョッキにコツンと当たる。
ジョッキの中に玉が入ると会場から拍手があがる。
これがピンポンショーだ。
一番会場がもりあがったのは、吹き矢だ。
ダンサーが性器に筒を挿入した状態でステージに寝そべる。
三角錐型の矢をその筒の先に取り付けて、膝を立てて腰を浮かせる。
もう一人ダンサーがやってきて空気の詰まった風船を投げる。
腰を浮かせたダンサーが狙いを定めフンっと力むと、筒から勢いよく矢が飛び出して、ぱあーんと空中で風船が割れる。
会場から拍手があがる。
ばーか
Janaは目の前で連続的に繰り広げられる珍芸に手を叩いて喜んでいる。
俺も最初はあぜんとしていたけど、段々とその清々しいまでのお下劣ぶりに笑いがこみ上げてくる。
ダンサーが真剣なほど笑えてくる。
誰も出来ない、誰もやりたいと思わないプロフェッショナル。
あっぱれ。
辺りを見回すと欧米人は男も女も楽しんでいる。
一方、日本人はどうしたらいいのか分からず、どぎまぎしている。
股間でタバコを吸ったダンサーがステージから降りるなり、火のついたタバコを俺に差し出してきた。「I don't smoke」といって断る。たとえ俺が喫煙者でも遠慮したい。
隣の客はそれを受け取って吸い、チップを要求されていた。・・・ははは。
ピンポンショーの最後はカーマスートラ。
ペアがステージ上に登場したかと思うと、おもむろに本番行為を始める。
これには虎を手なずけるさすがのJanaも静かになっていた。
黙っているとお互い気まずいので、なんとか話題を見つける。
白々しいことばかり思いつく。
どうしても意識はステージに釘付けだ。
ステージ上のペアは次々に体位を変えていく。
ポールを使って逆立ちをしたり、腰に足を巻き付けて持ち上げたりと、どんどんアクロバティックになっていく。
最後は「最後」だ、ご想像の通り。
どうやら、一連のショーが一時間ごとのローテーションで繰り返されるらしい。
俺たちは2ローテーションそこにいた。
同じ人が同じ芸を披露する。
もちろん最後も同じペア。
このペアは一日に何回するんだろう。
いくらもらえるんだろう。
そう考えると気の毒に感じてしまった。
Janaも同じ事を考えていた。
タクシーでJanaをホテルまで送ったあとで、部屋に戻って一人でぼけーっと考えた。
ピンポンショーは、会場ではさんざん笑った。
けど心に何か引っかかってる。
パソコンでGoogleのページを開く。
「タイ セックス産業」と打ち込む。
するとタイでの風俗情報がズラ〜っと出てきた。
目を通すとほとんどが体験レポートだ。
日本人による買春の記録が並ぶ。
ピンポンショーの文字はでてこない。
日本人の間ではあまりメジャーではないらしい。
表示された体験記に一通り目を通して、検索ページを一つめくると「人身売買」や「HIV」といったキーワードにリンクする。
タイのセックス産業はこうした国際的な問題につながっている。
次回、少し触れたい。
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